くたびれ内科医

心不全とは

心不全とは : 第2部 (第36〜52回:心不全の分類と原因疾患)

第2部:心不全の原因(第36〜52回)心不全の原因を異常の局在から8つに分類する心不全の原因:治療可能なもの・予防可能なものを区別する臨床的意義心臓サルコイドーシス:診断と治療の実践心アミロイドーシス:両室肥厚と急速な低灌流化に注意心ファブ...
気になった論文紹介

甲状腺ホルモンと循環器疾患の関係性

甲状腺ホルモンと循環器疾患の関係性はとても重要である。甲状腺機能異常は、心不全や心房細動をはじめとする不整脈の原因・増悪因子となり得るため、心不全や不整脈では甲状腺機能を確認する意義がある。実際、2023 ACC/AHA/ACCP/HRS心...
心不全とは

心不全原因 8分類 一覧表 

記事本文に戻る表1 心筋細胞自体の機能異常心筋細胞の収縮、弛緩、Ca²⁺ハンドリング、サルコメア、細胞骨格、核膜、イオンチャネル、ミトコンドリア、脂肪酸・糖代謝などの異常により、心筋細胞が十分に働けない状態。疾患・病態主な障害機序臨床的な位...
心不全とは

心不全とは 第1部 (第1〜35回:基本病態生理)

第1部:心不全の基本病態生理(第1〜35回)心不全とは何か有効循環血流量と代償機構心機能の良い心臓・悪い心臓とは補足:心不全診療における絶望心臓の発生と大きさ・駆出率の基礎補足 : 心拍出量を決めているのは心臓ではない補足:成人先天性心疾患...
弁膜症

大動脈弁閉鎖不全症 : 最も困難な弁膜症

本記事では、JCS 2020、ACC/AHA 2020、ESC/EACTS 2025の三大ガイドラインを土台としつつ、それらの限界も踏まえ、診断・重症度評価・治療の観点から、私の臨床経験や知見を交えて解説していきます。1. はじめに:「最も...
検査(MRIなど)

若年者の失神精査に心臓MRIを活用する:循環器内科医の視点から

要点若年者の失神では、心臓MRIで多くの情報を網羅できる冠動脈異常・構造的心疾患・遅延造影(LGE)による心筋評価が可能被曝がないため、若年女性にも躊躇なく実施可能心エコーで評価しにくい部位の評価にも優れる若年者の失神精査における心臓MRI...
気になった論文紹介

マイクロプラスチックと心臓病——「腸–心臓軸」から見えてきた新しいリスク

Wang J, et al. Microplastic Exposure Aggravates Cardiomyopathy Under Hemodynamic Stress Through the Gut-Heart Axis. Circ...
心エコー

PISA(Proximal Isovelocity Surface Area)法

PISA法は、僧帽弁閉鎖不全症や大動脈弁閉鎖不全などの評価で使われます。今回、一次性僧帽弁閉鎖不全に対する評価を例にしながら、PISAの原理について説明したいと思います。PISA法による僧帽弁閉鎖不全症の評価僧帽弁閉鎖不全症を客観的に評価す...
心エコー

心エコーによる1回拍出量・心拍出量の測定:LVOT-VTIの実践と理論

(2026.8.18 理論の部分を大幅に改定しました)エコーでの1回心拍出量の測定は、血流の断面積とその断面を通過するVTI (時間速度積分値)を掛け算して算出されます。心不全の評価だけでなく、弁膜症の重症度や短絡性疾患の逆流量・率の評価に...
高血圧

高血圧の治療:簡易版

実臨床で、ざっとみて、参考にしていただけるであろう内容をまとめました。1. 食事療法:塩分は可能な範囲で意識して減らすようにだけ伝える。 ・減塩が必要な理由は、簡単にいうと血圧は余分な塩分を体の外に出すために上がるからと伝える高血圧:塩分感...
心不全とは

心不全診療に必要な血圧の調整系について

心不全診療において、循環不全の有無、うっ血・溢水の評価をおこうなうことは必須で、その前提知識として、短期的に血圧や循環血液の量がどのように調整されているかを知ることはとても重要です。短期的な血圧調整のシステムについて血圧を一定の値に収めよう...
高血圧

高血圧:診断と二次性の除外について

はじめに高血圧の「診断」には大きく2つの意味があります。ひとつは「本当に高血圧かどうかを見極めること」、もうひとつは「高血圧だとしたら、その原因が治療可能なものか、つまり二次性か特発性かを判断すること」です。​実際の臨床で問題になる点は大き...
高血圧

高血圧:血圧調整と塩

本態性高血圧の患者で、血圧が高くなり始めるきっかけとして、塩分摂取量と塩分に対する感受性が最も重要であろうと考えています。血圧と塩分排泄の関係高血圧の初期形成に最も重要な要素は、塩分感受性と食塩摂取量であろうと考えています。 塩分を過剰摂取...
脂質代謝異常

中性脂肪の薬物治療をするときは?

中性脂肪の薬物治療をするときは?現時点での個人的な中性脂肪の薬剤治療の方針・急性膵炎の予防のため、500mg/dl以上であれば、フィブラートによる治療を行う。・動脈硬化予防としてはかなり限定された状況でのみ、フィブラートによる治療を行う。 ...
脂質代謝異常

薬剤による中性脂肪の低下に関してはほぼエビデンスはないという話

外来をやっていると、内科の隣のブースから「健康診断で中性脂肪が高いですね。このままだと脂肪肝になって、動脈硬化が進むので治療しましょう。パルモディアという中性脂肪を下げる薬をだしますね」という同僚医師の声が聞こえてきました。それぞれの医師に...