iDeCoをしている人のふるさと納税はどうなる?

はじめに

ふるさと納税は、制度そのものについて賛否はあるものの、利用できる多くの人にとってメリットのある制度です。
私自身も、限度額の8〜9割程度 を目安に利用しています。
以前、iDeCoについて、記事を出しましたので、関連して、ふるさと納税への影響を調べてみました。

iDeCoの節税効果と受け取り方を解説|退職金の有無で変わる税金シミュレーション【2025年最新】


上限額の仕組み

ふるさと納税の限度額は、課税所得―より正確には 住民税所得割額 で決まります。

  • 基本式:
     ふるさと納税上限額 = 住民税所得割額 × 20%
  • 住民税所得割額の計算:
     住民税所得割額 = (課税総所得金額×10%) − 税額控除

iDeCoや各種控除の影響

上限額を考える上での要点は次の2つです。

  • 所得控除(例:iDeCo・社会保険料・生命保険料など)
    → 課税総所得金額を小さくし、結果として住民税所得割額を下げます。
  • 税額控除(例:住宅ローン控除・配当控除・ふるさと納税控除など)
    → 上式の「税額控除」で直接、住民税所得割額を下げます。

このため、iDeCoを利用すると課税所得が減る=上限額も小さくなる住宅ローン控除等がある人はさらに上限が小さくなる、という関係になります。


計算の仕方

1) 簡易シミュレーションで足りるケース

控除がシンプルな人(例:iDeCoのみ)の場合は、各ポータルの簡易シミュレーションで十分です。
コツ: iDeCoの年間掛金分をあらかじめ年収から差し引いて入力するだけで、概ね妥当な上限が出せます。
例)iDeCo年27.6万円 → 入力年収を (年収 − 27.6万円) にして試算。

 セゾンのふるさと納税:上限簡易シミュレーション

2) 正確に出したいケース

税額控除(住宅ローン控除・配当控除等)がある、または複数の控除が絡んでいる人は、前年の源泉徴収票や確定申告書を手元に置き、ポータルの詳細シミュレーションで入力するのが望ましいです。

 セゾンのふるさと納税:上限詳細シミュレーション


具体例:年収400万円・独身

  • iDeCoを利用していない場合:上限額 43,000円
  • iDeCoを月2万3,000円(年27.6万円)拠出:課税所得が減るため、上限額は 35,000円 に低下

iDeCoの節税メリットは大きい一方で、ふるさと納税の上限は下がる点に注意しましょう。

ただ、ふるさと納税の上限は低下するが、全体としてはiDeCoを利用する方がお得になる。


住民税の仕組み(補足)

住民税は次の2つの合計です。

  1. 均等割:所得に関係なく一律で課される部分(自治体により異なるが、概ね年5,000円前後
  2. 所得割:所得に応じて課される部分(上で用いた 住民税所得割額 がこれ)

実際の納付額は 均等割+所得割 の合計で、ふるさと納税の上限判定に使うのは所得割のほうです。


まとめ

  • ふるさと納税の上限は 住民税所得割額 × 20%
  • 住民税所得割額 = (課税総所得×10%)− 税額控除
  • **iDeCo(所得控除)住宅ローン控除(税額控除)**があると、上限は下がる。
  • 控除がシンプルなら「iDeCo分を差し引いた年収で簡易シミュレーション」でOK。
  • 控除が複雑なら、前年資料を見ながら詳細シミュレーションで精密に。
  • 上限は下がるものの、iDeCoを利用する人は、利用した方が全体としてはお得