はじめに
私が株式投資を始めた2005年当時、まだ「紙の株券」を実際に保有している人がいました。テレビで、金庫にしまって大切に保管する姿を見て、「株式投資とはこういうものか」と感じた記憶があります。
ところが、最近ふと「そういえば株券って今はどうなったのだろう?」と思い調べてみると、2009年に株券電子化が実施され、紙の株券はすべて廃止されていたのです。
2005年頃──まだ存在した「紙の株券」
2005年当時、株式を購入すると、証券会社を通じて実物の株券を受け取ることができました。株券には会社名や株主名が印字され、まさに「会社の持ち分」を示す証書のような存在。
しかし一方で、盗難・紛失のリスクがあり、譲渡や相続の際には名義書き換えの手続きが必要でした。裏書きさえすれば譲渡できてしまう点も、セキュリティ上の課題とされていました。
そのため、証券会社に株券を預けて管理する「株券預かり制度」を利用する投資家も多く、私自身も株券を現物で所有した経験はありません。
株券廃止と電子化への流れ
2000年代に入ると、金融制度改革の一環として株券廃止・電子化の動きが本格化しました。証券会社も紙のやり取りを減らし、口座残高で一元管理する仕組みに移行していきます。
そして、2009年1月5日に「株券電子化制度」がスタート。すべての上場株式が電子記録に一本化され、紙の株券は法的効力を失いました。
以降、株式の所有を証明するのは証券会社口座の電子記録のみとなり、株券廃止の時代が到来したのです。
私もその頃、証券会社から「まだ手元に株券がある場合は至急提出を」といった注意メールを受け取った記憶があります。
株券は「記念品」へ
2009年以前に存在した紙の株券は、今では無効。ただしデザイン性や歴史的価値から、コレクターズアイテムとして取引されることがあります。オークションサイトなどでは「珍しい株券」が出品されることもあり、もはや金融資産というより「記念品」の領域になっています。
おわりに
私は2005年に投資を始めた「最後の株券世代」。実際に紙の株券を所有することはありませんでしたが、当時はまだ「株券を持つかどうか」を選べる時代でした。
それから20年足らずで、投資の形は大きく変化しました。今ではスマホアプリひとつで売買や残高確認ができ、株券電子化による効率化・利便性の向上を当たり前のように享受しています。
紙の株券をめぐる思い出は、投資家として歩み始めた頃を思い出させる小さな記録でもあります。
参考サイト:
株券の電子化|株式|岡三証券
株券の電子化 | 日本証券業協会
私の株式投資の履歴について
https://kenkohblog.com/2025/07/15/real-purpose-investing/